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山頂でコーヒーを飲みたい。カップ麺も食べたい。そんなときに欲しくなるのが、登山用のシングルバーナーです。
ところが、探し始めると「CB缶」と「OD缶」が出てきます。重さも火力もバラバラで、ゴトクは3本と4本。初めて買うときは、どこを比べればよいのか分かりにくいですよね。
この記事では、SOTO ウインドマスター SOD-310、SOTO TriTrail ST-350、PRIMUS P-153 ウルトラバーナーの3台を比べます。どれも日帰り登山の湯沸かしに使えますが、重さやガス缶、鍋の置きやすさが違います。

この3台は、僕が実際に使い比べたものではありません。メーカーの公式情報を確認しながら、僕が初めて買うならどれにするか考えてみました。

先に結論
- なるべく軽くしたい。風や寒さも気になる:ウインドマスター
- CB缶を使いたい。鍋を低い位置に置きたい:TriTrail
- 火力が欲しい。4本ゴトクで料理もしたい:P-153
僕がこの中から買うなら、ウインドマスターです。67gと軽く、風や冷えに強い仕組みもあります。日帰り登山から始めて、あとで高い山やテント泊へ行くようになっても使えます。
3台の違いを先に比べてみる
日帰り登山でお湯を沸かすだけなら、3台とも十分です。ただ、荷物を軽くしたい人と、山で料理もしたい人では、合うバーナーが変わります。
寒い時期にも使うのか。お湯を沸かすだけなのか。小さなフライパンも載せたいのか。買う前に決めておきたいのは、このあたりです。

※3台の違いを示したイメージイラストです。製品の細部を正確に再現したものではありません。
| 比較項目 | ウインドマスター SOD-310 |
TriTrail ST-350 |
PRIMUS P-153 |
|---|---|---|---|
| 燃料 | SOTO指定OD缶 | SOTO指定CB缶 | PRIMUS指定OD缶 |
| メーカー表示価格 | 9,350円 | 9,900円 | 8,800円 |
| 重量 | 67g 本体+3本ゴトク |
135g | 116g |
| 発熱量 | 3.3kW 2,800kcal/h |
2.6kW 2,200kcal/h |
4.2kW 3,600kcal/h |
| ゴトク | 3本が標準 4本は別売 |
チタン製3本 | 4本 ゴトク径14.8cm |
| 主な特徴 | 67gの軽さと耐風・低温対策 | CB缶と低重心 | 高火力と4本ゴトク |
※価格と仕様は2026年9月9日に各メーカー公式サイトで確認しました。発熱量は試験条件や使用ガスがそろっていないため、数字だけで実際の沸騰時間は比べられません。
CB缶とOD缶、登山ではどちらがいい?
CB缶は、家庭用のカセットコンロでよく見る細長いガス缶です。比較的安く買えます。
OD缶は、背が低くて丸いアウトドア用のガス缶です。小さい缶なら、バーナーと一緒にクッカーへ入れやすくなります。

※ガス缶とバーナーの代表的な形を示したイメージです。実際には、必ず各メーカーが指定する組み合わせで使用してください。
| 比べる点 | CB缶 | OD缶 |
|---|---|---|
| 形 | 細長い円筒形 | 背が低い丸形 |
| よいところ | 比較的安く買える | 小さい缶もあり、クッカーへ入れやすい |
| 気になるところ | 接続すると横に長くなりやすい | CB缶より高価になりやすい |
| 使う場面の例 | 春〜秋の低山、日帰り、キャンプとの兼用 | 荷物を軽くしたい登山、高山、寒い時期 |
寒い山ならOD缶で大丈夫?
OD缶を選んだだけで、寒さの問題がすべて解決するわけではありません。火の出方は、中に入っているガスの配合や残量、バーナーのレギュレーターにも左右されます。
TriTrailはCB缶モデルですが、マイクロレギュレーターを搭載しています。SOTOは、3種混合ガスの「CB TOUGH 125」を満タンの状態でレギュレーター搭載器具に使う場合、−5℃の環境にも対応すると案内しています。
OD缶でも、気温に合わないガスでは火力が落ちることがあります。冬や標高の高い場所で使うなら、メーカーが指定するガスの種類と、バーナーにレギュレーターがあるかを確認してください。

僕も最初は、CB缶の方が安いならそれでいいと思っていました。でも山へ持っていくとなると、缶の大きさや寒い日の火力も気になります。
CB缶なら何でも使えるわけではない
TriTrailには、SOTOが指定するガス缶を使います。形が同じでも、コンビニやスーパーで買った他社製CB缶を使ってよいとは書かれていません。ウインドマスターとP-153も、それぞれメーカー指定のOD缶が必要です。
本体を買うときは、指定されたガス缶も一緒に確認しておきましょう。近くの店で買えるか、ネットで用意するのかも決めておくと安心です。
買う前に比べたいのは、この3つ
持って歩く重さは、本体の数字だけでは分からない
本体はウインドマスターが67g、P-153が116g、TriTrailが135gです。いちばん軽いものと重いものでは、68gの差があります。
山へ持っていくのは、本体だけではありません。ガス缶、収納袋、クッカー、転倒防止用のホルダーも荷物に入ります。TriTrailはCB缶を横につなぐため、収納したときの長さも確認しておきたいところです。
登山道具をまとめてそろえている方は、登山用40Lザックの比較記事も参考にしてください。
火力が強ければ、風にも強いわけではない
火力の数字は、P-153の4.2kWがいちばん大きくなっています。ただし、風のない試験で出た最大出力と、風が吹く山頂で鍋に届く熱は同じではありません。
ウインドマスターとTriTrailは、横風が入りにくいすり鉢状のバーナーヘッドを採用しています。P-153はX字型の4本ゴトクで火口を区切り、すべての炎が一度に消えにくい構造です。
どのバーナーにも風への工夫はあります。それでも、強風の稜線で使うのは危険です。風が弱く、枯れ草などがない平らな場所を探してください。見つからなければ、その日は火を使わないでください。
ゴトクは3本と4本でどう違う?
小さなクッカーでお湯を沸かすなら、3本ゴトクでも使えます。ウインドマスターには軽い3本ゴトクが付き、別売の4本ゴトクへ交換することもできます。
P-153は最初から4本ゴトクです。鍋を載せる場所に迷いにくく、小さなフライパンを使った料理にも対応します。
TriTrailも3本ゴトクですが、鍋の位置が低くなります。ただし、耐荷重は2kgです。大きな鍋を載せて使う製品ではありません。
登山初心者におすすめのシングルバーナー3選
SOTO ウインドマスター SOD-310|67gで、風や冷えにも強い
僕が3台から選ぶなら、ウインドマスターです。67gと軽く、風や冷えに強い仕組みも付いています。日帰りだけでなく、高い山やテント泊にも持っていける1台です。
- 重量:67g(本体+3本ゴトク)
- 燃料:SOTO指定OD缶
- 発熱量:3.3kW(2,800kcal/h、SOD-725T使用時)
- ゴトク:3本標準、4本は別売
- 点火方式:圧電点火
- メーカー表示価格:9,350円
すり鉢状の火口には横風が入りにくく、マイクロレギュレーターも付いています。SOTOは、外気温20℃でも−5℃でも2,800kcal/hの火力を保つと案内しています。
付属するゴトクは3本です。また、OD缶の上へ取り付けるので、鍋の位置はTriTrailより高くなります。必ず平らな場所へ置き、必要ならSOTO指定のカートリッジホルダーを使ってください。
買う時期だけは注意が必要です。SOTOは、4本ゴトク付きのSOD-311を2026年秋に発売すると案内しています。価格はSOD-310と同じ9,350円で、重さは本体60gと4本ゴトク約22gです。
SOD-310が安くなっていれば、3本ゴトクの軽い旧型を買うのもありです。価格があまり変わらなければ、SOD-311が発売されているか確認してから決めましょう。
下の商品リンクはセット品です。SOD-310本体のほか、パワーガス250TMが2本、4本ゴトク、ハードケースが付いています。本文に書いた9,350円は、本体だけのメーカー表示価格です。リンク先のセット価格と内容を確認してから購入してください。
SOTO TriTrail ST-350|CB缶が使えて、鍋の位置も低い
登山でもCB缶を使いたいなら、TriTrailです。SOTOの従来型ST-310より軽く、重さは135g。CB缶を使うバーナーとしては、山へ持ち出しやすい大きさになっています。
- 重量:135g
- 燃料:SOTO指定CB缶
- 発熱量:2.6kW(2,200kcal/h、ST-760・ST-700使用時)
- ゴトク:チタン製3本
- 耐荷重:2kg
- 点火方式:圧電点火
- メーカー表示価格:9,900円
CB缶を横向きにつなぐため、鍋の位置は低くなります。火口はウインドマスターと同じすり鉢状で、マイクロレギュレーターも付いています。低山でもキャンプでも、同じSOTOのCB缶を使えます。
3台の中ではいちばん重く、収納サイズは112×47×113mmです。ウインドマスターと比べると68g重いので、少しでも荷物を軽くしたい方には差が気になるでしょう。
CB缶は、SOTOが指定するものを使ってください。他社製の安いCB缶を自由に使える製品ではありません。
PRIMUS P-153|火力が強く、4本ゴトクも付いている
P-153は、重さ116g、出力4.2kWのバーナーです。4本ゴトクも最初から付いています。公式サイトでは、2026年9月9日に在庫を確認できました。
- 重量:116g
- 燃料:PRIMUS指定OD缶
- 発熱量:4.2kW(3,600kcal/h)
- ガス消費量:245g/h
- ゴトク:4本、直径14.8cm
- 点火方式:圧電点火
- メーカー表示価格:8,800円
3台の中では、火力の数字がいちばん大きいモデルです。小さめの鍋やフライパンも使いたいなら、最初から付いている4本ゴトクが役立ちます。
何を作るか迷っている方は、簡単なソロキャンプ料理20選も参考にしてください。
現行の公式ページには、レギュレーター搭載の記載がありません。寒い時期や標高の高い場所へ持っていくなら、使う気温に合うPRIMUS指定カートリッジを確認してください。
PRIMUSには、重さ100gで4本ゴトクとレギュレーターを備えたP-157もあります。P-153は4.2kW、P-157は3.3kWです。店頭価格が近ければ、P-157も一緒に比べてみてください。
3台から選ぶなら、僕はウインドマスター
僕が今、初めて登山用バーナーを買うなら、ウインドマスターにします。
67gなら日帰り登山にも持っていきやすく、高い山やテント泊を始めても買い替えずに使えそうです。火力の数字はP-153より小さいものの、コーヒーやカップ麺のお湯を沸かすなら3.3kWあります。

僕ならウインドマスターです。3台の中でいちばん軽く、風や冷えへの対策も入っています。最初の1台として買って、そのまま長く使えそうです。
キャンプと同じCB缶を使いたいなら、TriTrailがよいでしょう。鍋を低い位置に置けるのも安心です。お湯だけでなく簡単な料理もしたくて、4本ゴトクが欲しいならP-153です。
山へ持ち出す前に、これだけは確認したい

※安全上の基本をまとめたイメージです。実際に使うときは、購入した製品の取扱説明書に従ってください。
- 必ず屋外で使い、テント内・前室・山小屋内・車内では点火しない
- 平らで燃えにくく、枯れ草や衣類から離れた場所へ置く
- 取扱説明書で指定された、同一メーカーのガス缶を使う
- 接続前にOリング、バルブ、接続部の汚れや傷を確認する
- ガス缶まで風防で囲み、缶を加熱しない
- 使用中はバーナーを動かさず、十分に冷ましてから収納する
- 圧電点火が作動しない場合に備え、ライターなども持つ

点火ボタンが付いていても、濡れや冷えで着火しないことがあります。山では小さなライターも一緒に入れておくと安心です。
雨や強風で安全な場所が見つからない日は、火を使わずに行動食で済ませましょう。温かいものを食べるのは、次の機会で大丈夫です。
登山用シングルバーナーのよくある質問
TriTrailには、コンビニで買ったCB缶を使えますか?
使えません。TriTrailは、SOTO製品専用容器を指定しています。低温向けのCB TOUGHを含め、取扱説明書に書かれたガス缶を使ってください。
冬や高山なら、OD缶を選べば安心ですか?
OD缶を選ぶだけでは不十分です。ガスの配合や残量、外気温、連続使用による缶の冷え、バーナーのレギュレーターも火力に関係します。使う季節に合った指定ガスを選び、メーカーの案内を確認してください。
点火装置があるなら、ライターは不要ですか?
小さなライターを予備で持っていきましょう。圧電点火装置は、濡れや冷え、汚れなどで動かないことがあります。ガス漏れや器具の異常が疑われるときは、ライターでも点火しないでください。
テントの前室なら使えますか?
使わないでください。テント内や前室、車内などでの使用は、一酸化炭素中毒や火災につながる危険があります。3台とも屋外で使う製品です。
まとめ|僕ならウインドマスター。CB缶ならTriTrail、料理ならP-153
3台とも、日帰り登山でお湯を沸かせます。違うのは、重さとガス缶、寒い日の火力、鍋の置きやすさです。
- なるべく軽くして、風や寒さにも備えたい:ウインドマスター
- CB缶を使い、鍋を低い位置に置きたい:TriTrail
- 強い火力と4本ゴトクで料理もしたい:P-153
僕ならウインドマスターを買います。ただ、今はSOD-310からSOD-311へ切り替わる時期です。SOD-310の4本ゴトク付きセットが安くなっていれば旧型、価格があまり変わらなければ新型も確認します。
登山道具を一からそろえている途中なら、雨具や安全装備も忘れずに。予算の振り分けに迷ったら、初心者向けレインウェアの記事や初心者向けトレッキングポール3選も参考にしてください。
購入したら、いきなり山で使わず、火気の使用が認められた安全な屋外で一度練習しておきましょう。ガス缶の接続、点火、火力調整、消火まで試しておけば、山でも慌てずに使えます。

